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2009年2月15日日曜日

2009年1月29日「高齢者見守りネットワーク研修会」

 昨年の認知症介護研究ろ研修東京センターさんからご依頼の大阪での研修会での講師をした時のご縁で、大阪市西区よりご依頼のあった、研修会の講師に出かけました。

 100人を超える地域の民政委員さんや介護職関連の公務員等の方がお集まりで、思ったよりおくて、少し驚きました。
 また区長様も奥様がご両親の介護をしていて苦労した姿を見ていらしたとお話になり、なかなか役所の方の理解の少ないところも多い中で、共感していただける管理職の方に出会えて、うれしかったです。
 多くの皆さんが、父の声に耳を傾ける姿に、きて良かったなと思いました。
 やはり、どうしたら地域の中にいる、中高齢者の早期発見ができるかという部分で、ご質問が多かったです。
 それは、うちの父が自分から認知症だといわなければ、気づかれずに日常会話が可能であるからです。認知症だと言っても本当かと思われるほど喋る事ができるので、そのような人が認知症であるかどうかどうやって見分ければいいのか?というのが皆さんの疑問だったのです。
 確かに、見た目も世間話もできますが、実はいえの中では。。。という部分がありますので、庭のちらかりぶりや、外出しないで引きこもっている感じがする場合、身だしなみが気になる場合、誘いに応じにくくなったなど、変化の一部が外に少しでも見えていれば、訪問してできれば一緒に時間をすごす事から試してくださいと伝えました。
 訪問した時に、買い物に一緒に行くのを誘ってみた場合、買い物中に必ず同じものを好きなんだと言って買っていくのが見受けられると、冷蔵庫に片付けるのを手伝う時、同じ野菜がたくさん買い置きされていたり、奥で腐っているのが見つかるかもしれません。
 たくさんある事がわからない状態にあるのです。
 庭の手入れを近隣の方で相互に一緒にする日だと言って、庭の手入れをしてみれば、道具の場所がわからないなどが見受けられるかもしれません。
 今度何かを一緒にする日を約束したとして、わざと、日にちを変更する電話をかけます。そして、変更した日にちで訪問すると、すっかり忘れている場合や、変更の電話なんて聞いていないと言うかもしれません。
 一日中家で一人でテレビを見ているぐらいしかしていない高齢者が、もし病気として認知症を発症している場合、その進行は早くなるのは想像できると思います。
 刺激がない生活、人との交流がない生活は、記憶に関しても刺激がなく、何も覚えている必要のない生活であり、テレビの話はみても誰かと話しでもしなければ、思い出す事なんてないのです。
 そんな暮らしが良いはずはありません。
 忘れて失敗するかもしれないけれど、それでもいいという余裕を持たせて、地域社会的に役割をもたせる事で、孤独に勝手に進行していく事は避けられます。
 その他、当事者の方の奥様もいらして、ご質問がありました。
 ひきこもられている状態にあり、趣味も仲間もいない、外出する気もない、会話などは可能だが、どうしてあげればいいのやらという内容でした。 
 他者が家庭に入る事は本人は当初嫌がります。確かにそうでしょう、なぜ介護職や看護職の人が、自分に会いにくるのか、そんな必要があるのか、それがなんの役にたつのか。
 私達の場合は、引きこもり状態からの脱出に、同じ状態の時に、看護職を入れました。
 本人は望みませんでしたが、精神障害者自立支援法の医療保険を使い、訪問看護をいれたのです。
 一年ほどは、なぜくるんだという反応でしたが、そのうち、担当者と世間話ができるようになり、散歩に出かけたりできるようになりました。
 また、話す内容は、家族について心に思ってる事を言うとか、そのような事に発展するまでは時間がかかりますが、世間話すら誰ともしていなかった状態から、世間話ができる他人との関わりができるという事は、大変有効な事です。
 家族以外と会話をする、接触を持つと言うことは、社会の一部に戻れた気持ちが出てきて、ひきこもりから少し回復した事になります。
 その積み重ねで、我が家の場合は、本人も興味を持っていた趣味である、パソコンサークルに協力を依頼して入れていただいて通い始めたり、外に出る意欲が出てきたのです。
 そういう事は、ひきこもりをしている時、家族にはとっかかりができません。
 ひきこもっている本人に、家族が目星をつけてあれに興味あったよね、あれの事をやりに出かけないと進めても、なかなかそんな必要はないと言ってでかけないと思います。
 出かけないなら、嫌がっても、あなた病気なんだから看護士にきてもらって、看護してもらうわ、と言って、同居している家族のみの介護状態、看護状態、同居生活状態から、脱出をはかる事が必要ではないでしょうか。
 嫌がられても、本人に会いにではなくて、私に会いにきてるのよと言ってもいいのです。社会に出られないなら、社会に来てもらうのです。
 しかも、看護士は、認知症に理解のある方ですから、本人が何を言っても平気です。体調の変化を家族から聞き取る事や、精神状態を家族から聞き取る事も大切な仕事です。そして、それを主治医に報告してくれますので、受診前には、最近の様子がちゃんと伝えられており、受診の時にろくに本人が近況をいえなくても、何のために診察に来ているんだという姿勢でも、医師と本人の目の前で本人について家族があれこれ、本人の嫌な思いのする事を伝えなくてもすみます。
 医療保険、介護保険それぞれ利用するこつがあるのです。
 これからは、そのこつについて、時々記載していきたいと思います。

 後日お電話で研修担当者様より、区長様から大変貴重なご本人の話や介護者の話が聞けたという話をしていただきました。 
 また機会があれば呼んでいただけるそうなので、楽しみにしたいと思います。
 本人も、大変喜んでおりました。呼んでいただきまして、ありがとうございました。